神曲奏界ポリフォニカ ウェイワード・クリムゾン
2007年6月2日 読書
ISBN:4797334436 文庫 神奈月 昇 ソフトバンク クリエイティブ 2006/01/14 ¥620
厨:以下の日記には、ポリフォニカ好きの人にとって不適切な表現が含まれています。くれぐれも、ファンの方は読まないでください。
さて、まずは何も言わずこのキャラ紹介を見てくれ。
タタラ・フォロン … 主人公。神曲楽士。上級精霊であるコーティと契約を結んでいる。平和主義者で気が弱い。反面、頑固なところもある。上級精霊と契約できる楽士は一握りらしい。周囲の女の子にモテモテ。でも自覚はしていない。
コーティカルテ … 精霊。本名は長いので略。フォロンと契約をしている。上級精霊の中でも特に力が強いらしく、常に実体化している。クールで言葉数が少ない。でも可愛いところがある。フォロンの何気ない一言に頬を染めてみたり。戦うときは大人の姿に。「血塗れの女公爵(ブラッディ・ダチェス)」とか「鮮血色のじゃじゃ馬(ウェイワード・クリムゾン)」とか呼ばれている。
……はい、私が何を言いたいか、もうお分かりですね。
そう。ごく一般的なラノベの設定です。おかしいところなどどこにもございません。
さて、ここからレビュー。
生涯読んできた小説の中で、この作品ほど集中力を必要とした小説もありませんでした。だって、中身が非常に薄いんだもの。
シリーズ初の小説化作品、しかもシェアワールドということで、ちょっと説明に力を入れすぎてしまったようです。ストーリーが完全に世界説明の付属品になっています。「ほら、こんな世界が舞台なんだよ、すごいでしょう。ワクワクするよね」って延々と言われ続けて、気がついたら事件が起こっていた感じ。感情移入が出来ません。
それと展開に必然性が無いのもどうかと。都合よく事件の現場に居合わせて、ピンチになったら都合よく仲間が現れる展開。頭を使わなくていいのは楽なんだけれど、感動とか感心とかそういうものが一切ありません。そもそも今回の話の中心は、テロリストが発電所を乗っ取ったところに有るんだけれど、犯人の目的が最後まで一切明かされません。停電を起こして社会を混乱に陥れたかったのか、爆破して被害を発生させたかったのか、それとも別の目的があったのか。火サスみたいにペラペラ犯行動機を話すのもどうかと思うが、全く説明が無いのは読後の爽快感がない。
さらにこの主人公、『戦うのは嫌い&頑固なところもある』という設定はエヴァ以降よくあるけど、このフォロンに関しては、それが全てネガティブな展開に向かっていく。はっきり言って、見ていて苛々する。
文章については、素人の私がどうこう言うべきではないのかもしれないが、「楽器を演奏しているシーン」を『るヴぁう!るヴぁう!るヴぁう!ヴぁららららヴぁッヴぁっ!』(原文ママ)と描くのはどうかと思う。笑わせようと思ってやったのなら大正解です。爆笑しました。ちなみにサックスを吹いています。バイオリンだと、『きォおおおン!きァん!』とかになります。
……プロなんだからさあ。
小説家ばかり非難してはアレなので、絵がキモイ、という点も付け加えさせていただきましょう。カラーだと見栄えがするけれども、白黒の挿絵になると急に絵が崩れ出す。CG中心で書いているひとにありがちですね。
一言でまとめるならば、この本に100円以上は出せないな、と。多分これ、誰が読んでも楽しめないよ。
ああ、あと3冊もあるのかよ。
ちなみに後書きに書いてあったんだけれども、このシリーズの大本は、キネティックノベルのほうらしいよ。
どうする?
PS:備忘にhttp://www.nicovideo.jp/watch/sm370025
厨:以下の日記には、ポリフォニカ好きの人にとって不適切な表現が含まれています。くれぐれも、ファンの方は読まないでください。
さて、まずは何も言わずこのキャラ紹介を見てくれ。
タタラ・フォロン … 主人公。神曲楽士。上級精霊であるコーティと契約を結んでいる。平和主義者で気が弱い。反面、頑固なところもある。上級精霊と契約できる楽士は一握りらしい。周囲の女の子にモテモテ。でも自覚はしていない。
コーティカルテ … 精霊。本名は長いので略。フォロンと契約をしている。上級精霊の中でも特に力が強いらしく、常に実体化している。クールで言葉数が少ない。でも可愛いところがある。フォロンの何気ない一言に頬を染めてみたり。戦うときは大人の姿に。「血塗れの女公爵(ブラッディ・ダチェス)」とか「鮮血色のじゃじゃ馬(ウェイワード・クリムゾン)」とか呼ばれている。
……はい、私が何を言いたいか、もうお分かりですね。
そう。ごく一般的なラノベの設定です。おかしいところなどどこにもございません。
さて、ここからレビュー。
生涯読んできた小説の中で、この作品ほど集中力を必要とした小説もありませんでした。だって、中身が非常に薄いんだもの。
シリーズ初の小説化作品、しかもシェアワールドということで、ちょっと説明に力を入れすぎてしまったようです。ストーリーが完全に世界説明の付属品になっています。「ほら、こんな世界が舞台なんだよ、すごいでしょう。ワクワクするよね」って延々と言われ続けて、気がついたら事件が起こっていた感じ。感情移入が出来ません。
それと展開に必然性が無いのもどうかと。都合よく事件の現場に居合わせて、ピンチになったら都合よく仲間が現れる展開。頭を使わなくていいのは楽なんだけれど、感動とか感心とかそういうものが一切ありません。そもそも今回の話の中心は、テロリストが発電所を乗っ取ったところに有るんだけれど、犯人の目的が最後まで一切明かされません。停電を起こして社会を混乱に陥れたかったのか、爆破して被害を発生させたかったのか、それとも別の目的があったのか。火サスみたいにペラペラ犯行動機を話すのもどうかと思うが、全く説明が無いのは読後の爽快感がない。
さらにこの主人公、『戦うのは嫌い&頑固なところもある』という設定はエヴァ以降よくあるけど、このフォロンに関しては、それが全てネガティブな展開に向かっていく。はっきり言って、見ていて苛々する。
文章については、素人の私がどうこう言うべきではないのかもしれないが、「楽器を演奏しているシーン」を『るヴぁう!るヴぁう!るヴぁう!ヴぁららららヴぁッヴぁっ!』(原文ママ)と描くのはどうかと思う。笑わせようと思ってやったのなら大正解です。爆笑しました。ちなみにサックスを吹いています。バイオリンだと、『きォおおおン!きァん!』とかになります。
……プロなんだからさあ。
小説家ばかり非難してはアレなので、絵がキモイ、という点も付け加えさせていただきましょう。カラーだと見栄えがするけれども、白黒の挿絵になると急に絵が崩れ出す。CG中心で書いているひとにありがちですね。
一言でまとめるならば、この本に100円以上は出せないな、と。多分これ、誰が読んでも楽しめないよ。
ああ、あと3冊もあるのかよ。
ちなみに後書きに書いてあったんだけれども、このシリーズの大本は、キネティックノベルのほうらしいよ。
どうする?
PS:備忘にhttp://www.nicovideo.jp/watch/sm370025
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